「ジェシーか、ご院さんか、どう呼ばれたいのか」と今日責任役員さんの奥さん二人に聞かれて、話題になりました。田舎にある、門徒軒もそんなに多くない高雲寺では、この一年で、皆と親しくなり、親しみを感じて頂いて本当に嬉しいです。

しかし、住職とは一体何でしょうかね、、? よくある形としては、門徒さんより歳上か同世代であり、男性の方、おじさんというイメージでしょう? 

お寺生まれで、お父さんのあとを継ぐ場合は、住職を交代したとしても、「住職」と呼ばれるのはいつまでもお父さんの方であって、息子さんは住職として認識されていない、寂しい思いをすることがあります。

しかしお父さんを住職と呼び、長年共に歩んで来られた門徒さんからすれば、息子が正式に住職となったとしても、その感覚がなかなか変わらないと想像できます。

人の呼び方によって、受ける印象や距離感が変わります。今日の話しでは、息子の嫁に「お母さん」と呼ばれると嬉しい、とありました。スイスやドイツでは結婚相手の親を名前で呼ばせてもらうケースが殆どでしょう。少なくとも、「お母さん」とは呼ばないですね。

テーマを高雲寺の戻しますが、
一方では、ご院さんとして、寺の代表役員となり、先頭に立たなければならない。それと同時に、歩みの浅い経験のない私は、門徒さんに育てて頂く以外道ないです。

門徒さんからすれば、歳は子供や孫の世代となり、私から見れば、門徒さんは親の世代にあたる。
テレビのインタービューでも話したように、自分の親はもう亡くなっていないですが、ここで父や母が沢山できた感覚でもあります。

どう呼んでもらいたいのか、と聞かれても、少し複雑な気持ちです。

身近な関係に感じて頂いて、少し娘のように思って頂けるのは本当に嬉しいです。もう親がいないからこそでしょうね? その感覚で言えば、「ご院さん」と呼ばれたら、距離感が生まれるでしょう。

住職になる予定?なかった、こんな私が住職になれると思ってもいなかった、こんな私が不思議に、住職になるご縁を頂いた、、。
あり得ない、有り難いご縁を大切にしていきたいです。
この気持ちがあるからこそ、初めて門徒さんに「ご院さん」と呼ばれた時の感動は忘れません。

高雲寺住職、「ご院さん」として思って頂けるのは光栄に思い、大きな励みになります。
しかし、それと同時に、身近な存在としても、思って頂きたい、、。

ですので、どう呼ばれたいのか、、
「ジェシー」も、「ご院さん」も、両方それぞれ違った雰囲気があり、両方同時に望んでいる、これが今、答えになっています。
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