浄土真宗のお寺ではペット供養をしてもらえないのか?
家族の一員として喜びや悲しみを共にし、夢や希望を与え続けてくれたペット。愛しきペット達を心を込めて、手厚く供養してあげたい… と
しかし、浄土真宗は「ペット葬儀」に関してどんなような考えでしょうか?
「ペットは亡くなったらどうなるの?」
動物が「畜生」だから、
生まれ変わっても極楽浄土に行けないと解釈してきた歴史があります。だからこそ、多くの仏教各宗派ではペットを人間のお墓に納骨する事を断っていきました。
「もし三塗勤苦(地獄・餓鬼・畜生の世界)で苦しんでいるものでも、
阿弥陀仏の光明を見れば、その苦しみが休まり、命終わったあと、みな解脱する」と書かれてあります。
畜生である動物も解脱するという事は
「動物も阿弥陀仏によって救われ、極楽浄土に生まれる」 と解釈できます。
阿弥陀仏は、あらゆる有情、(生きとし生けるもの)を救いの対象としており、
この「あらゆる有情」の中には「蜎飛蠕動の類」も含まれるのだと親鸞聖人は教えています。
人間の命も他の命も同じように大切な命であり、全ての生きとしいけるものを救いの対象とされています。
阿弥陀如来の救いのはたらきの力強さ・素晴らしさを感じることが出来ます。
このお経の言葉や、親鸞聖人の言われたことから、この世に生を受けた人間やそれ以外の動物、虫も救われる事になります。
ペットの往生に関して、家族よりも大切と言われるこの現代、いろんな意見があり、
これからは、もっともっと議論が深まればいいと思いますし、そうあるべきです。
「ペットが往生し仏となっているかどうか」について、 私には確かめることはできませんし、一方で「ペットの往生はない」と言い切ることも出来ません。
私にできることは、ただ阿弥陀仏にお任せし、お浄土での再会を期待することばかりです。
一番大切なことは愛する家族を失った悲しむ方に向き合い、その悲しい気持ちをくみ取るのが僧侶の役目だと思っています。
ペットを失い悲しむ方の苦しみと向き合い、仏さまの教えを聞くご縁を持ってもらうことが大切です。