得度を望んでいた私には、何回も次のような発言ありました。
「あなたには得度する必要がありません!」
どうして私に得度する必要がないと決めつけれるでしょうかね? 最初、声明を少し教えて頂いた前住職の方が私を寺院に連れて行ったら、外国人は歓迎されていない、と直接言われて、かなり攻撃されました。とても残念な事でした。

基本的には男女問わず誰でも僧侶になることは可能ですが、実際には所属寺を決める事はかなり難しくて、得度を引き受けることに抵抗を持たれる寺院もたくさんあります。私みたいに外国人であると、
得度する機会を得ることはなかなかありません。

本山に問い合わせてみても、寺院とのご縁をまず先にお探しいただく、と言われるだけで、どのように探せば良いかも分かりません。
日本人だと、多少のネットワークもあり、まだ信用されやすいでしょうが、外国人だと、得度引き受ける寺院はあまりないです。
浄土真宗の教えを外国に広めたいと新門首のお言葉ですが、僧侶になりたいと外国人が本山を訪ねるとしても、受け皿がないのは現状です。

もちろん、僧籍を得ることで何を求めたいのか、と問いかけるのは大事だと思います。
僧侶は資格・生業というより、生き方そのものに深く関わるあり方だということを理解してもらう事も重要でしょう。また、僧籍を得てそれでおしまいではありません。仏法を人生の拠り所とし、僧侶としての法務や活動を自分なりに研鑽し、広げていくことが求められます。生涯かけて自らのよりどころを問い続け、たゆまず仏道を求め広めていく構えが必要です。

しかし、念仏者として新しい仲間を育てていく事は何にも増して有り難いことのではないでしょうか?
外国人や在家の方からのフレッシュな風はご門徒方にも教団にとってもますます必要と感じます。
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